寒冷地での検温について

屋外・半屋外等の寒冷地での検温ができない状況について

現在、屋外・半屋外等の寒い場所で非接触型体温計(温度計)がLoやエラーと表示され検温ができていない、検温できても異常値(35.2℃等)という事象が発生しています。

非接触型体温計(温度計)がLoやエラーで検温ができない

■原 因
非接触型体温計(温度計)は使用環境の「15℃~40℃」でないと測定できない機種もある
※表皮温が低いが原因ではなく非接触型体温計(温度計)本体の冷えが起因しているケースが多い
■対 応(推奨)
(1)非接触型体温計(温度計)の本体を検温の直前まで温かい(定められた使用環境[温度])場所で保管(室内、車内、保温バック、ホッカイロ等を活用)
(2)検温場所を室内または屋外でもテント等の三方を囲いヒーター等でテント内を温かくする(一酸化炭素中毒に注意が必要)

検温できても異常値(35.2℃等)

■原 因
検温前の状況(寒冷地に長時間滞在等)や服装や個人差によって表皮温が低い場合もある
■対 応(推奨)
(1)表皮が露出していない(洋服等で隠れている・覆われている等)皮膚で検温
→おでこ、こめかみでの測定ではなく、襟元の頸動脈(けいどうみゃく)が太い血管で望ましく、次に手首(橈骨動脈)、腕(上腕動脈)等
(2)腋下体温計での検温に切り替え(測定秒数が早いもの)、複数本を準備しておく(例、100人が時差で来場する場合で腋下体温計5本等)
→非接触型体温計(温度計)で異常値(35.2℃等)となった場合の再検温にも必要(使用都度、アルコール消毒が必要)

共通する注意事項

非接触型体温計(温度計)で、35.8℃、35.2℃のように低い体温になった場合は、対象者に平熱を確認してください。万が一平熱より明らかに低い場合は、必ず再度の検温を実施してください。
※機種・個体、環境、個人差等により異なるため本対応で正確な体温測定を保証するものではありません

≪参考≫
厚生労働省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)令和2年11月30日時点版」では、「一般に、37.5度以上の場合は、発熱とみなします。ただし、症状には個人差がありますので、平熱とあわせてご判断してください。発熱が認められる場合は、毎日体温を測定し、体温と時間を記録してください。」と記しています。また、東京都福祉保健局では「37.5度以上(付き添い者は37.0度以上)または平熱より1度以上高い場合」は定期診察、リハビリ、歯科診療のご利用は、原則御遠慮いただいております。」と記しています。

写真左が「温度計」右が「体温計」(製品確認が必要)

現在流通(比較的購入できる)している商品の多くは「体温計(管理医療機器)」ではなく「温度計」です。温度計の場合、医療機器ではなく温度計を体温モード等で測定するため、機種によっては誤差が大きい場合もありますので、事前に機種の確認をお願いします。※温度計でも体温計(管理医療機器)で測定される体温の近似値がでる機種もあります。