日差しが強くなり、夏の訪れを感じる季節になってきました。
熱中症による救急搬送は、毎年6月ごろから急増し始めます。
ここ10年の6月の平均気温を調べてみると,,,,
2014年:22.5℃ 2019年:21.8℃ 2024年:24.0℃(過去最高レベル)
ここ近年6月の平均気温は上昇しており、6月でも夏日を迎える日が珍しくなくなってきています!
【6月だからこそ油断が危ない】
「冷房をつけるには早いし、、、」
「夏じゃないから水分摂取もそんなに気を使わなくていいし、、、」
「熱中症は夏になるものでしょ?」
そんな油断が、危険を招く原因になりかねません!
総務省の調査によると、6月に発生する熱中症の搬送事例で最も多いのは、住居(室内)での搬送事例が一番多いとのこと!
これは意外に感じるかもしれませんが、実際には室内にいるからといって決して安全とは限らないのです。
6月は気温の上昇に加えて、梅雨の影響で湿度が非常に高くなりやすい時期です。この湿気により、汗が蒸発しにくくなり、体温が効率よく下がらないという特徴があります。体温調整がうまくできず、知らぬ間に体に熱がこもることで、熱中症のリスクが高まります。
また、室内では外に比べて「暑さに気づきにくい」という問題もあります。エアコンの使用を控えている方や、風通しが悪い住宅にお住まいの方は特に注意が必要です。
【現場の声:「6月の熱中症は見逃されやすい」】
当社に所属している訪問看護のスタッフとして勤務経験のあるスタッフの話を聞いてみました。
すると、、
「6月は熱中症を意識している方はかなり少ないんです。訪問した時に熱中症一歩手前の方は多くいます。本人も気づいていないことが多いのでしっかりと注意を促さないといけないんです。」
とのことでした!
このように、自覚症状がないまま危険な状態に陥ることがあるのが、6月の熱中症の怖いところです。
特に高齢者や持病をお持ちの方、小さなお子さまはリスクが高いため、周囲がしっかりと気を配る必要があります。
【2025年6月から、職場でも熱中症対策が義務化】
さらに今年、2025年6月から厚生労働省の指導により、職場における熱中症対策が義務化されています!
これは、建設現場や配送業、工場などの屋外・半屋外作業を対象にしているだけではなく、空調設備が不十分な室内作業場や、気温が高くなりやすいオフィス・店舗なども含まれます。
事業者は従業員の安全確保のために、作業環境の温度・湿度の管理、こまめな休憩の確保、水分と塩分の補給、定期的な健康チェックなどの対策を講じる必要があります。
このような動きからもわかるように、熱中症対策はもはや「個人の意識に任せるもの」ではなく、「企業・社会全体の責任」として扱われる時代になってきています。
【熱中症の初期症状とは?】
熱中症の怖い点は、「なんとなく調子が悪い」程度の初期症状でも、放置すれば重症化してしまうことです。以下のようなサインに注意しましょう!
・めまい・立ちくらみ
・足のこむら返り(筋肉のけいれん)
・異常な量の汗、または全く汗が出ない
・倦怠感(だるさ)・脱力感
・頭痛・吐き気
・集中力の低下・ぼーっとする
これらの症状が出た場合は、すぐに涼しい場所に移動し、衣服をゆるめ、水分と塩分を補給してください。保冷剤や冷たいタオルで首筋・わきの下・太ももの付け根などを冷やすのも効果的です。
改善しない場合、または意識がぼんやりしている、返答がはっきりしないなどの異常が見られる場合は、迷わず医療機関を受診するか、救急車を呼びましょう。
【熱中症対策】
「水分摂取はこまめに行う」
熱中症対策として目安としては一日2Lの水分摂取が推奨されてます。
のどがかわいていなくても、こまめに水分をとりましょう。スポーツドリンクなどの塩分や糖分を含む飲料は水分の吸収がスムーズにでき、汗で失われた塩分の補給にもつながります!
「塩分を程よくとる」
過度に塩分をとる必要はありませんが、毎日の食事を通してほどよく塩分をとりましょう。大量の汗をかくときは、特に塩分補給をしましょう。ただし、かかりつけ医から水分や塩分の制限をされている場合は、よく相談の上、その指示に従いましょう。
「涼しい環境を整える」
外出時は帽子や日傘を活用し、日陰を選んで移動することが大切です。室内では扇風機やエアコンを適切に使用し、温度・湿度を快適に保つようにしましょう。
また、うちわや保冷剤、冷却スプレー、ネッククーラーなどのグッズを活用するのもおすすめです。特に首筋・わきの下など、太い血管が通っている場所を冷やすと効率よく体を冷やせます。
【熱中症リスクに備え、プロの看護師を配置しませんか?】
社内に加えてイベントや屋外での活動には、社員や来場者の体調管理は必須と考えてよいでしょう。
当社ではイベントナース・ツアーナース・ホームナースとして看護師の手配を行っております。
一日単位のイベントには「イベントナース」
遠方への移動を含むものは「ツアーナース」
在宅への日中の見守り含む「ホームナース」
【イベントナース】
昨年の猛暑時も、多くのイベント現場で看護師が活動し、熱中症の早期対応や予防措置に活躍しました。今年も高温が予想されているため、ぜひ早めの準備をご検討ください。
また、当社では、熱中症対策として「冷却用品・経口補水液・体温計」などを含む「熱中症対策セット」もオプションでご用意しております。
安心してイベントを行うためにもぜひ検討してみてください。
【ツアーナース】
ツアーナースとは、移動を伴う場面に看護師が同行するサービスです。
たとえば修学旅行や社員旅行など団体での遠出はもちろんのこと、医療ケアが必要な方の帰省や転地療養、遠方の病院への通院などにも幅広く対応可能です。
長距離移動中は、車内や移動先での体調変化に気づきにくく、また対応が遅れるリスクもあります。
ツアーナースが同行することで、こまめな体調チェック、水分補給のサポート、万が一の際の迅速な対応が可能になります。
【ホームナース】
ホームナースは、公的保険にとらわれない自費サービスとして、一日単位で看護師がご自宅に常駐し、バイタル測定や服薬管理、食事介助、見守りを行うサービスです。
一日だけの見守りや退院時の一時的な対応など、医療保険・介護保険の枠にとらわれず、柔軟にご利用いただけます。
たとえば「日中家族が外出してしまうため、一人で過ごすのが不安」といったケースや、「暑さのなかで体調管理が心配」「退院直後なので、急な体調変化に備えたい」といった場面でご活用いただいています。
イベントナース・ツアーナースやホームナースのご利用をご検討の方、また「こんなケースでも対応できるの?」といったご質問も大歓迎です。熱中症対策をはじめ、移動や在宅中の不安を少しでも軽減したいとお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご要望に合わせた最適な看護師手配プランをご提案いたします。緊急時の対応や医療的ケアの不安を、専門の看護師がしっかりとサポートしますので安心してご利用いただけます。
参考・引用元
熱中症ガイドライン2024