最近、テレビで新型コロナウイルス感染者の早期発見に「パルスオキシメーター」が有効であるという話題をよく聞きます。
元々、「パルスオキシメーター」は病院や介護施設等で日常的に使用されている便利な医療機器です。基礎疾患や障害をお持ちの方で持ち歩いている人も多くいらっしゃいます。私(日本イベントナースセンター事務局員)も大学生の頃、仲良しの友達が「パルスオキシメーター」を車いすに常備していて、友人は障害で指先しか動かないので体調が悪そうなときに「パルスする?」何て話をして、測定していました。家族から「この数字が〇以下になったら電話して」「〇以下なら救急車」とお願いされていました。(実際に蒼ざめた顔をしたときに測定して、そのまま病院に担ぎ込んだときもありました。後に肺炎とわかりました)
指先に力の弱い優しい洗濯バサミのような感覚の機械(実際に使用したことのある人には絶妙な表現だと思いますが)を挟むだけで、数秒(最近の機械)で「酸素飽和度(SpO2)」の数値が表示されます。痛くもないですし、同時に脈拍数も表示されます。脈拍数は、看護師が時計を見ながら手首の内側(橈骨[とうこつ]動脈)に指をあてて脈拍数をはかることもありますね。(少し古いですが)
要するに「パルスオキシメーター」は、簡単に数秒で「酸素飽和度(SpO2)」と「脈拍数」がわかるのです。「パルスオキシメーター」は小さく(お寿司程度)軽く、ポケット入れても邪魔にならないので、とにかく便利な医療機器です。(少しオーバーかもですが、病院や介護施設等では体温計くらい身近なもの)
では、なぜ新型コロナウイルス感染者の早期発見に「パルスオキシメーター」となっているかというと、健康な人の酸素飽和度は96~99%くらいですが、90%未満だと「呼吸不全の状態」だと判断でき、それが「肺炎かも?」だから、「新型コロナウイルス感染者?」と疑うことができ、病院に行ったり、保健所等に相談したり、場合によっては検査となることもあるのです。
ただ、気をつけなくてはならないことは、正しく測定すること、また結果が全てではないといことです。あくまでも、指標のひとつであり、参考程度となるわけです。ちまにみ酸素飽和度が90%未満だと数値が表示される画面が点滅したり、バックライトの色が変わったりするのでけっこう焦ります。慣れててもけっこう焦りますが、そういうときは測定をもう一度、二度行います。
テレビの影響なのか「パルスオキシメーター」は一部品薄や価格が高騰している状態です。
日本イベントナースセンターの救護セットにも「パルスオキシメーター」は常備しています。「パルスオキシメーター」は手軽な反面、落としたりと故障も多いので、早く品薄が解消されればと思います。
本記事(ブログ)は、医学的知見に基づくものではなく、あくまでも私の実体験に基づくものです。